2012/03/26

あの、あの頃の大阪が。

ここんところ、ずっと前出の「モンガに散る」ととゆうビデオが頭に残り、いい感じと、ちょっとヘンテコな感じで、はまってしまいました。あの、苦しくて、せつなくて、それでも楽しかった時代の大阪の事が、鮮明に蘇ってしまい、オセンチチックに大阪に帰りたくなってしまっています。何かダメですよね
だらしないですよね?気持ち悪いかもですが、昔、今の気持ち感で書いた詩を見付けましたので、
紹介させてもらいます。


       少しだけ朝日のあたる家

     人を傷つけたことのな父と

     働きづくめの母がいる

     そして走ることをやめた僕がいて

     僕だけが嘘をつく

     夕暮れの雲は朱色の天使

     胸やふくら脛の筋肉がなくなりはじめ

     眠れない夜を過ごす


     毎日いつもいっつも

     物干しに少しだけ朝日があたるのを待っていた

     少しだけ朝日のあたる家

     朝日が笑い朝日が狂う

     僕の中身が乾いて濡れる

     熱をもったアスファルトの上小さな夢を蹴とばした


     雨が降って屋根が濡れ青緑色の鳩が死んでいる

     生かされて死んでいる

     自分勝手にね自分勝手にね


     チューインガムの包み紙に映った

     幾人かのきれいな心の持ち主

     ビニール袋はポケットの中

     少しだけ朝日のあたる家

     朝日が狂い朝日が笑う


     本の読み方を教えてくれた女と

     拳のつぶれた友達がいる

     映画館で眠り続ける僕がいて

     僕だけが嘘をつく

     ネオン輝く橋の上朱色の天使

     おかしなものを体に入れて正しいものを吐き出してしまう

     お月さまの行方を気にしながら


     毎日いつもいっつも

     物干しに少しだけ朝日があたるのを待っていた

     少しだけ朝日のあたる家

     朝日が笑い朝日が狂う

     僕の中身がひとりで歩き

     家庭裁判所の階段の所小さな夢を蹴とばした


     拳をふるい好きな人を抱き時間だけが過ぎてゆく

     生かされて死んでいる

     自分勝手にね自分勝手にね


     あのあの大切な場所に集まる

     幾人かのきれいな心の持ち主

     ビニール袋がみつからない

     チューインガムもみつからない

     少しだけ朝日のあたる家

     朝日が狂い朝日が笑う




長くてすいません。やっぱり苦しくて、せつなくて楽しかった、三十代に書き貯めていた詩のひとつです。ちゃんと見てみると、残っているものでも五、六十編ありましたので、機会をみて、また紹介させてもらえればと思いました。

                                              しもやん。